産業廃棄物処理の方法
産業廃棄物の処理責任
産業廃棄物には人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものが多く含まれている事から、産業廃棄物の処理には大きな責任が伴います。そこでまず誰が産業廃棄物の処理責任を負うのかが問題となります。
処理責任についてですが、通常の一般廃棄物は市町村などの地方自治体にその責任があるのと異なり、産業廃棄物には廃棄物を排出した事業者にその処理責任があります。
処理責任がある事業者は自ら責任を持って適正に処理するか都道府県の知事によって認可された産業廃棄物の処理業者に委託して処理する必要があります。
ほとんどの事業者が産業廃棄物の処理は産業廃棄物処理業者に委託することになりますが、その場合は必ず産業廃棄物処理委託契約を結び、産業廃棄物管理票(マニュフェスト)を交付した上で、法律をしっかりと遵守しながら産業廃棄物の処理を行うことが義務付けられています。
このように産業廃棄物の処理には法律上の厳しい制約があることがわかります。
産業廃棄物の保管場所について
産業廃棄物については廃棄物処理法によって様々な規制がなされています。たとえば産業廃棄物を排出する事業者や産業廃棄物を処理する業者は、産業廃棄物を最終処分するまでの保管についても、廃棄物処理法に定められた基準を遵守する義務があります。
そして廃棄物処理法には産業廃棄物を保管する場所についての基準も規定されています。
ではどのような保管をすればいいのでしょうか。
産業廃棄物を保管するには囲いが必要ですが、構造上や安全性、耐久性について問題のないことが必要です。
また、産業廃棄物を保管する場所が産業廃棄物の保管場所であることを表示し、そこに何が保管されているのか、どれだけの量や高さで保管されているのかとともに、管理者の氏名や管理を担当する課係名、その連絡先を明記した60cm×60cm以上の掲示板を設置することが廃棄物処理法によって義務付けられています。
更に産業廃棄物を保管している場所から産業廃棄物が流出したり悪臭を放ったり、地下に浸透したりすることのないように管理する必要もあり、産業廃棄物を保管するためには廃棄物処理法によって定められたこれらの基準を全て満たさなければなりません。
以上からも産業廃棄物についてかなり細かい規定があることがわかります。
産業廃棄物処理の委託
業務上、産業廃棄物を出す事業者は、出た産業廃棄物の処理や運搬を他人に委託する事が可能です。ただこの委託も廃棄物処理法によって定められた基準に則ってされなければなりません。
まず、委託する業者は自治体の長によって産業廃棄物の処理業者として認定されており、委託する産業廃棄物がその事業の範囲に含まれているものであることが必要です。
また注意点ですが、排出した産業廃棄物を収集して運搬する業者と処分を委託する業者とが別々である場合は、それぞれ別個に委託契約を交わさなければなりませんので覚えておきましょう。
あと委託契約は書面で行うことが必要で、契約書に記載しなければならない項目も法律によって定められているので間違いのないようにしなければなりません。
契約書に記載されている事柄が事実と異なっていたり欠けている部分がある場合には、罰則の対象となるので契約書の記載には細心の注意が必要です。
産業廃棄物処理の委託契約に関する注意事項
法令上、産業廃棄物の運搬や処理などを他の業者に委託する場合には、書面をもって委託契約を結ぶ事が必須となっています。産業廃棄物の運搬、処理のどちらを委託する場合にも共通して委託契約書に必ず記載しなければならない事項として下記のようなものがあります。
・委託する産業廃棄物の種類と量
・委託契約の有効期間
・委託者によって支払われる代金
・受託者の事業の範囲
・産業廃棄物の性状
・産業廃棄物の荷姿
・産業廃棄物の性状に対する注意事項
・他の産業廃棄物と混じることによって発生する注意事項
・委託する産業廃棄物の取り扱いについての注意事項
・委託した業務が終了した際に、受託者に報告することに関する事項
・契約が解除された場合の、未処理の産業廃棄物に対する取り扱い
あと覚えておいて頂きたい事として委託契約書には、委託する業者が産業廃棄物の運搬や処理を行う資格があることを証明することができる書面を添付する必要があるということです。
上記のように産業廃棄物処理の委託契約に関する事項についても法令上の細かいきまりがあることを知っておきましょう。
Page:
1
